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カウンセリングについて

何をするのか・・・
カウンセリングの基本
カウンセリングの基本型は、クライアントのお話をカウンセラーが聴くことです。いわゆる人生相談や友人・知人のアドバイスや励ましのように、相手がその人の考えに沿った答えを教えてくれる場所とは違います。 カウンセラーは話を聴きながら、時々質問をします。その過程を通じて、クライエントの心の中に実はもともと隠されている(!)答えを一緒に探っていく作業をします。
そのようなことを定期的に、毎週、または隔週などの間隔で、繰り返していきます(もちろん、専門家としてのアドバイスや方向性のヒントなども必要に応じてお示ししていきます)。
カウンセリングと日常的な相談との違い
友達や家族と話すのとどこが違うのか・・・
カウンセリングというと、ただ受身的にカウンセラーが話を聞いて、クライエントは一方的に話をして、愚痴を吐き出してすっきりしたり、時に慰めてもらったり励ましてもらったりする場所・・・というのが一般的なイメージではないでしょうか。 そして、「そんなことなら、私には相談する友達もいるし、家族もいるし、わざわざ高いお金を払って赤の他人のところに行くまでもない。」と大抵の人は考えるのではないかと思います。
でも、本当の「カウンセリング」の体験は、そのようなイメージとはまったく違うものになるはずです。
カウンセリングという「体験」
新しい「体験」から変化が始まる
ただウンウンと優しく話を聞いてくれるだけではない。でも、アドバイスをくれたり励ましてくれたりするのとも違う。もちろん、叱られたり、お説教されたりするのとは全く違います。
日常の生活では、おそらく、私たちはあまりこのような体験する機会はないものです。そして、この不思議な「体験」から「変化」が始まります。
体験するということ

さまざまな視点から・・・
答えは一つじゃない?
家族、時代、社会、個人の生育歴、ライフサイクル、素質・・・。心の問題は決して一面的なものではありません。さまざまな要素が絡まりあい、影響しあっているのが普通です。
それらの有機的でダイナミックなつながりから眺めてみると、今まで自分は、まるで自分の人生という「だまし絵」を頑なにひとつの見方で見てきていたようなものだったのだということに気付くかもしれません。
右は左で左は右で、男は女で女は男。なぞ解きはいつでも、ダイナミックで奇想天外。ズームイン、ズームアウトしたり、上から見たり下から見たり・・・。当相談室では自由な視点を大切にします。
ひとりひとり
自分だけの答え
当たり前のことですが、心はひとりひとり違います。心のことが書かれた本を読んでもマスメディアから情報を得ても、そこには大勢のデータから抽出された一般論しか書いてありません。一般的なデータというのは、それはそれで大きな意味を持っていますが、生身の人間、今、ここに存在する自分自身とは全く別物です。 ですから、そこにただ自分をあてはめて考えて頭で納得したとしても、心の問題の解決はとても難しいのです。
あるクライエントが、「自分は今までケーキの成分やカロリーの詳細なデータを読み込んで、ケーキがわかったつもりになっていたけれど、ケーキの味はどんなにデータを知っても、自分が自分の舌で食べて味わってみなければ絶対にわからなかったんだ。」と言ったことがありましたが、まさに、そんな感じでしょうか・・・。
それに対して、カウンセリングという作業のとても素晴らしいところは、世界で一つだけ、あなただけの答えを見つけることができることです。
答えを探す旅に出る時、最初の一歩めを東に歩きだすか、西に向かうか。北を目指すか、南下していくのか。徒歩か、飛行機か、電車か、ヒッチハイクか。旅立ちは嵐の日を選ぶか、雲ひとつない晴天の日を待つか・・・その瞬間から始まるすべてが、あなたのカウンセリングのオリジナルの旅を彩っていきます。主役はいつも自分自身。
そして・・・これは少し大変なところでもあるのですが、カウンセリングの旅に、パック旅行や団体旅行という選択肢はありません。
自分の知らない自分に出会う
自分に出会うということ
人は自分とは違う「誰か」との関係を通して自分自身に出会うことができます。カウンセリングでは、その「誰か」としてカウンセラーを利用します。クライアントが毎回、面接のたびにカウンセラーにご自身のことを語り続けていくにつれて、少しずつ、カウンセラーはクライアントのことを知っていきます。 その作業を通じて、気がつくと少しずつクライアントは自分の知らなかった自分自身との出会いを経験していくことになるのです。この、自分自身との出会いを経験するたびに、クライアントは自分が少しずつ強くしなやかに変化していっていることに気付くはずです。
症状の意味
変化
クライアントが相談室に来られるきっかけとなった現在のつらい症状(悩み、苦しさ)は、面接を重ねるにつれて少しずつ変化していきます。でもまずは、つらい思いをそのままお話しください。 今まで話す相手もあまりいなかったのなら、苦しさが溜まりに溜まって、澱のようになっているかもしれません。ガチガチにかたく固まって乾涸びてしまって、つらいことすらわからなくなっているかもしれません。ゆっくりほぐしてまずは外に出してみましょう。
そのうちに、だんだんとそれは変化していきます。そして、ガチガチに固まった外側が取れてきたら、その中には大事な「意味」が隠されていることが見えてくるかもしれません。あなたは、ご自身の「症状」が実は「希望」の仮の姿だったということに気付くはずです。
また、当面、とにかく耐えられない、居ても立っても居られない、現実的に対応に困っている問題がある、などの場合には、その点について話し合っていくことももちろん可能です。