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こわがらないで…


もう少し気の利いたタイトルはないものかと
しばらく考えていましたが、
やっぱり私が言いたことはこのままなので、
今回は上記タイトルにしました。

皆さんが、何かしらの悩みを抱えて、
相談室にいらっしゃる時、
多くの場合、放っておいても
自分自身への“ダメ出し”で頭が一杯、
という状態であることが多いようです。

そして、
「駄目な自分(と自分で思っている自分)」をなんとか
頑張って「治したい(治さなきゃ)」と思っていらっしゃる。
でも、そんな「駄目な自分(と自分で思っている自分)」のことを
人前で曝すのはやはり苦痛なことですし、できたら避けたいことです。

人に言ったら、軽蔑されるんじゃないか、
呆れられるんじゃないか、
叱られるんじゃないか、
やっと口に出したことを蔑まれたりしたら、
自分はどんなにか傷つくだろう…。
そんな気持ちでいっぱいになる。

そこへ持ってきて、
“心理テスト”などをされた日には
結果を聞かされるまで
最後の審判を待つような気分に
なってしまうかもしれません。

でも、当たり前のことですが、カウンセリングルームは
みなさんに成績をつける場所ではありませんし、
もちろん、裁くための場所でもないのです。
そこのところをきっちり覚えてもらえないと
カウンセリングの作業はとてもしづらい。
(それがとても難しいことだということは承知していますが)

もっといえば、
自責の念とか、反省の気持ちとか、自戒とか、
自罰感情とかいうものは、どちらかと言えば、
カウンセリングにとっては百害あって一利なし、
とさえ言えるのです。
(そういうところが一般常識の世界と違うところですね)

ですから、たとえば私が皆さんと面接を開始する場合、
まずは自然に出てきてしまうそのような自責の念などの気持ちを
一度脇に置いてもらう練習をしばらく続ける…
これが最初の仕事です。
でも、これがとても難しい。

今、「最初の仕事」と書きましたが、
この癖はなかなか完全には抜けないので、
実際には最初から最後まで続く仕事かもしれません。

敢えて「反省」の気持ちについては脇に置いておく。

それは普段、
私たちが社会の中で生活していく時には
あまりしたことがないことですから、
最初はかなり抵抗感を感じますし、
変な話、逆に勇気のいる作業でもあります。

でも、そうすることで初めて、
自分自身をより深く理解する作業が可能になるのです。

2009.8.12.