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「うつ」という状態

うつ状態、抑うつ反応、うつ病、など
気持の落ち込んだ状態に関係する言葉をよく耳にします。

これらの言葉はどう使い分けられているのか、
自分も気持が落ち込むけれど、
自分の状態は何かの診断に当てはまるのだろうか?
そんな疑問で悩んでいらっしゃる方も多いかと思います。

医療機関で医師が行なう「診断」では
言葉の使い分けの「世界基準」と決めてある本があって
(現行では、DSM-Ⅳ、ICD10などがあります。)
それを元に、症状のチェックを行っていきます。

それらの「診断基準」では、
気分が落ち込む状態は、逆にハイになる状態と交互に出ることもあり、
また、落ち込む方だけが強い人、ハイになるばかりの人、など
症状の組み合わせ、軽重、頻度、期間、あらわれ方などによって
それらは、いくつかのカテゴリーに分類されていますが、
それら気分の上がり下がりに関係する「障害」(=困った状態)を
全体にひっくるめて「気分障害」などと呼んでいるようです。

この文章の最初に挙げた三つの言葉についていえば
最後の「うつ病」というのだけは「診断名」ですが
(正確にはもう少し細かく分類がなされます)
他の二つはただ、症状や現在の状態を示した言葉です。
「気持ちが落ち込んだ状態です。」
「何かの原因で気持ちが落ち込んでいます。」
といったところでしょうか。
このような「状態」「症状」がカルテに記載されることも多いようです。

診断基準に記載されている「うつ」に関する障害の症状では、
上記のような気持の落ち込みや空虚感(虚しさ)の他に、
様々な物事に関する今まで持っていた興味の減退、喜びの喪失、
体重の急激な増減(急に痩せることだけではなく、急に太ることも含まれます)、
不眠や睡眠時間の過多など睡眠障害(眠ってばかりも含まれます)、
イライラ、焦燥感、落ち着きのなさ、作業効率の落ち込み、
疲れやすさ、気力の減退、
自己価値観の低下(「自分は生きている価値がない」「自分は駄目だ」など)、
まわりから見ると過剰であったり不適切であったりする罪悪感、
思考・集中の困難、決断の困難、
また、死についての反復思考(死について何度も思い浮かべる、考える)、
死にたいという気持ちを感じることがあったり、
死への漠然とした憧れ(死んだら楽になれるかな、など)を現に感じたりしていること、
または実際に死のうと試みたことがあること、などが挙げられています。

自己診断はかえって危険なので(特に渦中にいる方の場合)
詳しい診断基準の要件はこれ以上書きませんが
これらの症状のどれが当てはまるか、いくつ当てはまるか、
などが医師が診断をする際に考慮されることになるわけです。

これを読んでいらっしゃる皆さんの中にも
上記症状のいくつかが当てはまった方もいらっしゃるかもしれません。

何しろ、「うつ」に関する何らかの障害を生涯のうちで経験する人の割合は
日本人の30パーセント位いるのではないかという専門家がいるくらいですから。

次回も、この話の続きをもう少し書いてみようと考えています。

2009.2.17.